RSウイルス感染症

RSウイルス感染症とは?

RSウイルス( Respiratory Syncytial virus, 呼吸器合胞体ウイルス)の感染による呼吸器の感染症です。生後1歳までに50~70%、3歳までにほぼすべての小児がRSウイルスに感染し、繰り返し感染発症しながら、徐々に免疫を獲得します。母体からの抗体では感染が防げないため、新生児も感染します。

10月から2月ごろの流行が多く、感染力は強く、飛沫と接触感染で感染します。2~8日の潜伏期間にも感染力があり、また発症後、症状がなくなってからも1~3週間ほど感染力があるため、感染期間が長く、集団感染へつながりやすい感染症です。

症状

発熱、鼻水などの症状が出ますが、数日のうちに良くなってきます(上気道炎)。しかし、重症化すると、咳がひどくなり、喘鳴が出たり、呼吸困難になったりすることもあり、細気管支炎や肺炎になることがあります。
初めて感染発症した場合は、重症化しやすいため、特に生後数週間から数ヶ月までの間は、感染を防ぐための注意が必要です。感染した乳幼児の約3割に、咳の悪化、喘鳴、呼吸困難症状がみられています。低出生体重児や心臓肺の疾患、神経筋肉の疾患、免疫不全などがある場合は重症化のリスクが高まります。

治療方法

RSウイルス感染症には特効薬はなく、対症療法(症状を和らげる治療)が中心となります。

気管支を広げる薬や、痰を切りやすくする薬、炎症を抑えるためにステロイドなどが処方されることもあります。感染拡大を防ぐために、人ごみをさけ、家族間の接触にも注意する必要があります。

予防

RSウイルスには特効薬もワクチンもありません。感染しないための、予防が大切です。特に1歳未満の乳児への感染は、重症化することも多いため、風邪を引いている人との接触、おもちゃの共有などにも気をつけましょう。

参考サイト

RSウイルス感染症とは 国立感染症研究所

2016/02/12 更新

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